セレクトショップ

こんにちは!

最近といいますかここ10年ほど前からでしょうか、セレクトショップと言う言葉を耳にします。セレクトショップ・・・その店のオーナーもしくは、仕入れ担当者、いまではバイヤーなどと英語で表現しますが、商品を自分の目で見てブランドにこだわらずその自分の感性にあった商品を買い付け、それを販売する。

これって、街の洋服屋さん、洋品屋さんってみんなそうなのですよね。それを横文字にしてかっこよくしているだけで、どのお店もセレクトショップなのですよ。

当店の場合などはまったくブランドにこだわっていません。ブランドでセレクトしたことはありません。商品を作っている方としてはよくこういう風にいうのです。「金港堂さん、これくらいの商品を並べないと、このブランドの雰囲気って出ないですよ、もう少し買ってもらわないと」何て言いますが、だって嫌いなものを置きたくないですからね。一つのメーカー、一つのブランドの中の商品でも、できのいいものと悪いものがあります。

単一のブランドで構成しないと、そのブランドのコンセプトが出ないという主張なのでしょうが、コンセプトはブランドではなくお店が作るものだと思います。このブランドのこの商品とこのブランドの商品を組み合わせて、金港堂としてのコンセプトを作りあげる。

お客様の多くは単一のブランドで上から下までコーディネートされている方は無いとは言いませんが、ほとんどの方が色々なブランドを自らの感性、好き、嫌いでコーディネートされていると思いますから、単一のブランドで見せていく必要のないような気がします。

百貨店、デパートはセレクトショップではありません、バイヤーはいると思いますが、商品を見てるのかな?ブランドのコンセプトを見ているような気がしますが。昔は百貨店と言うのはまさに百貨。家電から家具に至るまで全てを置いていたのでしょうが、最近は一階は有名ブランド、そして2階3階の低層階には婦人服、ずーっと上に上がって紳士服があって催事場だと思います。

今はデパートはファッションビル化していると思いますが、ここには自分で商品をセレクトした訳ではなく、どこの場所にどのブランドを置くかと言った、デブロッパー的な発想でファッションを展開していると思います。(悪く言えば不動産業(笑))このBlog見たら怒られますね・・・すみません、私もデパートでものを買いますが、消費者として見てそう思いましたm(__)m

私が知っている範囲では、東京のIデパートは自ら商品をセレクトし、デパートの中で唯一セレクトショップと言えると思うのですが。

ブランドで構成された、店内。おそらく全国どこのデパートに行ってもほとんどが、高速を降りたロードサイドのお店が並ぶかのごとく、どこへ行っても同じ風景だと思います。

街の洋品屋、そして洋服屋さんは自からのお店のコンセプトを形成して個性を出していく時代だと思います。個性の時代と言われながら、どこに行っても同じものが提供される時代、いや同じものしか提供されない時代だからこそ、洋品店や洋服屋さんが生き残っていける時代なのかもしれませんね。やはり感性を磨かないと・・・と改めて思います。

もし、デパートがブランドの仕切りを取りはらって色々なブランドをデパートの感性でコーディネートするようなことがあったら(これは難しいと思いますが、都会のデパートでは一部のコーナーで展開されているようなことも聞きましたが)さらにそれに負けそうにない個性・感性が必要となってくるのだと思います。