最高気温が1度?これだけ寒いとカシミヤのタートルで首元を暖かく

私のBlogにリンクを貼らせて頂いている皆さんの投稿にもあるように、異常な寒さです。当店では電気で冷暖房を行っているのですが、その室外機が屋上にありまして、今朝それが凍り付いておりました。ホースを伸ばして寒風が吹きさらしの場所で温水で室外機の氷を溶かしておりました。

宅急便は集荷にも来ずお客様への配送品が店内に積まれております、とにかく郵便局にでも行って配送の手続きだけはしようかと思っております。

タイトルにもありますように、やはりこれだけ寒くなりますと、首元が暖かいタートルネックのセーターなどが恋しくなります、それもカシミヤ素材のものですと言うことはありません。

最近はスーパーに行っても、量販店、デパートそして専門店に行ってもカシミヤセーターは売っています。それでは何が違うか、一番分かりやすいのは触り心地と柔らかさ。これが一番分かりやすいです。カシミヤにも色々ありまして、糸の細さ糸番手違いもありますし、もともとの素材の良し悪しもあります。

最近はより明るめのパステル調の色合いが求められるようになりまして、白に近い色などは特に上質の素材が求められます。ホワイトカシミヤと言われます白くて混じりけのない高品質のものでないと明るい色そして綺麗な色はなかなか色合いが出にくいようです。

写真のようなピンクやオレンジやパープルなどが今年インナーとしての流行のようですが、綺麗な色合いを出すためにはもともとの素材の良さが必要となってきます。

最近は中国製のカシミヤが多くなっておりますが、イタリア製、英国製と言えどもカシミヤの毛が取れるのは中国、モンゴルですから、どこでそれが製品となるかで生産国が違ってきます。このカシミヤのニットに関しては日本でできる技術のものは中国でできるようになってきております。というのも日本の国のメーカーが直接向こうで技術協力をしているからです。もちろん機械は日本製。

それではイタリアや英国のものと何が違うかと言いますと、やはりデザインとか、素材をいかに加工するかだと思います。

日本の場合趣向性がどうもカシミヤは軽くて暖かい、この軽くてということがカシミヤの価値観となっておりますので、日本向けに入ってきているものは、その趣向性に合わせた仕立てになってきております、軽いということは軽く仕上げてあるのと同時に原毛の量が少ないということもいえます。

最近は日本のニーズと違ってきていたり、企業の合併や統合、また廃業なので輸入量が少なくなってきていますが、以前はカシミヤと言えばイギリスの商品がほとんどでした。

マックジョージ、プリングル、バリーなどなど、これらのメーカーで作られたVネックセーターは何の変哲もないセーターでしたが、カシミヤとなると10万円近くなりました、しかもちょっと固め、少し重ためな感じです。セーターの糸というものに関してお話しすると、当店のワイシャツの生地のように120/2と言う表示、これは120番手の糸を2本撚って1本にした糸を使用しているという意味なのですが、カシミヤでも2プライと4プライというのがありまして、4本の糸を撚って1本(4プライ)にしているものがマックジョージなどでは多かったように思います。それだけの糸を使っているのですから、柔らかさよりもしっかりした感じ、そして若干重たい。となります。それではメリットはと言うと、10年は着れる(虫に食われなければ)と言うことです、ただ最近のファッションの流れから言えば10年持つものを求められるか?というとそうではなく、例えばVネックセーターのVの開き方が以前は広かったのに対して最近は狭いものが流行りというスタイルの流行のスパンが短いと言ったことがあります。極端に言うと、今Vネックのセーターは流行ではない、それだけアイテムの変化も出てきているということです。お客様の趣向性や流行やライフスタイルの変化により、求められているものが違ってきたということもあり、カシミヤニットの生産国の比率が変わってきたような感じです。

イタリアのニットに関してはデザイン力と言うことに関してはどこにも負けないものを持っていますし、英国ほど頑なではないので、どちらの品質にも対応できる柔軟さがあると思います。ですから、日本でも中国でも真似のできないような斬新さがあります、流行の言葉で言うと高付加価値とでも言うのでしょうか?だから値段が倍になっても、求められるのだと思います。

以前にとある量販店の話を書きましたが、カシミヤのセーターを着ているというのではなく、このデザインのセーターを選択したら素材がカシミヤであった。というのがイタリア製の良さではないかと思います。

今日はとっても長くなりました。