メリークリスマス!皆さんの所にはサンタはくるでしょうか???
クリスマスとはまったく関係のない話題ですが、当店は1932年創業で金港堂という名の株式会社です。どうして金港堂と言うかはこちらをご覧になって頂ければいいのですが、当店にもオリジナルブランドと言うのがあります。
写真の上にあります、Loro Porto 、社名と同じく金の港と言う意味です。1932年と記載してありますのは創業年です。その下のネームはイタリアのブレンバーナ社の生地ネームです。いわゆるブレンバーナの生地を使い、金港堂のデザインで作ったものです。
ブランドとかブランドイメージだとかの話は以前にしましたが、ファッション業界ではブランドと言うものも色々ありまして、デザイナーの名前がそのままブランドになっているもの、イタリアの3Gと言われる、ジョルジョ・アルマーニ、ジャンニ・ベルサーチ、ジャンフランコ・フェレなどはデザイナーズブランドですが、ファクトリーブランドと言うのは、デザイナーズブランドの洋服を作っているファクトリー、いわゆるメーカーの名前がそのままブランドとして展開されているもの。或いは、単独のイタリアのシャツメーカーであったり、洋服メーカーであったり、例えばシャツですとルイジボレリや、洋服ですとキトンやブリオーニなどがそうかと思います。
あとはショップブランド、海外、国内のセレクトショップの名前がそのままブランドになっているもの、またはそのショップにてオリジナルのブランドをつけて販売しているもの。
当店のものもショップブランドになると思いますが、当店の場合はシャツを中心に、そして海外から仕入れる際にイタリアに自社のネームを送って製品自体に自社のブランドつけてもらって店頭で販売するショップブランド、その時はファクトリーのタグと自社のタグとを両方付けて、ダブルネームで販売するなど、ブランドには色々な展開があります。
まだ他に色々な方法があると思いますが、長くなりますのでこの辺りで。(もう既に長い)
以前にあるインポーターとの話の中で、ブランド戦略とは?と言うことで話をしたことがありますが、まだ私がこの業界に入った若かりしころ、バブルも絶好調で様々な海外ブランドが日本に来ていました。その時その方と話したのは、やはり金港堂でも自社ブランドを育成すべきではとのこと。しかしまだ未熟な私はそしてそうやって色々なブランドが入っているなか、消費者の皆さんは当店のブランドよりも海外のブランド名の入ったそのブランド自体を着たいのでは?と思い自社ブランよりも、デザイナーブランドやファクトリーブランドの仕入れを一生懸命やっておりましたし、その当時は当店もかなりの海外のデザイナーズブランドを扱っていました。
まだまだ、成熟したようで未成熟な日本では海外ブランドもロゴが大きく入ったものを買うような傾向にあります。見た目でブランドと分かるものでないと駄目だと言うことだと思いますが。
町の中も海外ブランドのバッグを身につけた女性が多く見受けられます。
ところが、そういうブランド一辺倒の時代をすごした成熟したお客様(全体から見ると消費者ですが)何を求めていらっしゃるか?
このblogにも時々コメントを頂いたりする方ですが、自分の着ているもののブランド化です。ここまでは私も予見できませんでした。
個性を追い求めている世の中、歌ではありますが、NO1よりONLY ONEの時代自分のライフスタイルにあったどこにもない、オリジナルティーの高いものも求められるお客様も多くなってきております。私の持っているデザインのイメージよりもはるかにイメージを膨らまされている方もいらっしゃいます。
その方は今自分の着用されているものをブランド化しようとされています。ある著名人が生産側からいわゆる名前貸しのような感じでその著名人のブランドを作り上げることはありますが、自分の着ているものにショップやデザイナーやファクトリーではなく自分のブランドを付ける。これは究極のブランド化かな?と。
なかなか楽しい発想です。今タグのデザイン待ちです。
まだまだ車を含めてブランドに乗っている、ブランドを着ているということがステータスの日本ですが、自分のライフスタイルに合わせて、お店がセレクトするのではなくて自らがセレクトする時代というのは日本も一部では成熟してきたのでは?と思う今日です。
先日のモッズファッションもその一つでしょう。あるものを着る時代から着たいものを作る時代、そして着たいものをブランドではなくイメージから選択する時代。
そんな時代になっていけばファッションも面白くなってくると思います。
でも考えてみれば当店のお客様でブランドから選択されるお客様はほとんどいないなぁ・・・
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