ブランドや物が先行するよりも、シーンを大切に。

良く売れていると言われる雑誌に「LEON」という雑誌があります。「30~50代、年収1000万以上の高額所得者層をターゲットに」と言うことですが、実際はそんな人ばかりが見ている訳ではないと思います。そうじゃないとそんなに売れる訳ではないからです。

「ちょい不良おやじ」とか「モテる」と言うキーワードからモテないやつが見ているみたいと。毛嫌いされる方もいらっしゃるようですが、かっこいい方がかっこいいに決まってますからね。

ご意見は色々あると思いますが、なぜこの本が売れているか?と勝手に想像をしてみますと。タイトルが物ではない。物であることもありますが、それ以上にシーンやライフスタイル的な言葉が多いからではないかと思います。どうしても今までのファッション雑誌は広告に近いものが多かったと思うのですが、「LEON」の場合は切り口がライフスタイルであって、それを演出する為の道具が、洋服であったり、時計であったり、車であったりということで、さりげなく商品を紹介しています。また、タンゴ(踊り)を仕掛けてみたりと、これは決して物ではないと言うところが素晴らしい。

ブランドとそのブランドの薀蓄とそのブランドの良さだけを紹介していくと、結局それらを身に着けて行く所もなくブラブラしている人間になってしまうと思うのです。実際に本質が分かっていない若い人に多い。お叱りを受けるかも知れませんが、実は私も若い時はそうでした。

来月号のタイトルは「モテる夜遊びはお誘い上手なワザありき!」だそうです。ファッション用語は一言も出てきませんけど。実際見てみると、洋服や時計のオンパレードかも知れません。しかしそれで納得する読者がいるのだと思います。「そうかこんなシーンではこんな洋服を着てこんな酒を頼むのがいいのか???」何てね。

当店でワイシャツをお作りになる場合もそうさせて頂いております。最近は情報量が多く、生地の名前や、素材からシャツをお選びになる方も多いですし、生地ブランドを直接ご指名頂く場合も多いのですが、確かにそれも大事なのですが、それよりもどういうシーンでお召しになるのか。最近はクールビズの影響でノータイでご着用されるシャツも多いのですが、その方のお立場や、どこで着るか、時々は乗っている車までお聞きしてシャツを作る。

先日出来上がりましたシャツ、お客様のご同意を得て金港堂のトップページに掲載させて頂いております。お客様も掲載させて頂きました写真につけたコメントをとても気に入って頂きました。「乗られている車のイメージに合わせて、カジュアルだけどちょっとドレッシーな装いを演出しました。」当店のシャツはお客様のライフスタイルにあったシャツをご提供させて頂きたいと思います。

どんなシャツを着たいか?その前にそのシャツ着てどこに行くか?勿論ビジネスでもそうです。ビジネスシーンでも勝負シャツも勿論ありです。

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