人は見た目より中身が大事。でも中身を表現する為の服装はもっと大事。

本日より金港堂初売りでございます。改めまして店頭におきましては謹賀新年、明けましておめでとうございます。ブログは元旦から書かせて頂いております。

さて朝からご来店を頂きましたお客様有難うございました。本日は新年の互例会も多くあるようでその行き帰りにご来店を頂くお客様も多いようでした。商店街は若い女性が福袋を持って歩く姿を多く見かけましたが、新年早々出足は好調と言った感じでしょうか？

そこにとあるお客様がご来店。当店でも沢山の洋服を買って頂いている方です。本日は互例会の後ということで、これも当店でお願いしましたカシミヤのチェスターコートを優雅に着こなしておられました。何やら沢山のショッピングバッグを持ってのご来店で、しかも当店の直ぐ近く香林坊の高級ブティックのショッピングバッグばかりです。

ウィンドウショッピングをし、とあるお店でバッグを購入後色々な店で品物を物色した後に各店でパンフレットを貰ってきたとのことでした。しかも立派なパンフレットばかり。それぞれのお店のショッピングバッグに入れてもらってのご来店でした。

今日はチェスターコート着用されており、そのせいか？それぞれのお店の対応が違ったとのことでした。全てのお店で買い物をした訳ではないのに、その扱いはVIPのように扱ってもらったとのことです。

人は見かけではない。これは正論ですが、見かけで得をすることはあるようです。そのお客様は年に三分の一は金沢を離れてビジネスをされているのですが、当店にとって手前味噌になりますが、当店で洋服をチョイスして頂くようになってから出張先の宿泊されるホテルとかの対応が違うようになった、場合によってはアップグレードをしてくれるよにもなったとのことでした。より良いサービスを受けられることから見ると「洋服などは安いもの」だと言っておられました。

私15年ほど前のことになりますが、忘れられない言葉がありまして（あまりいい意味ではないのですが）とあるお客様のご紹介を頂きましてスーツやシャツを見てもらいにとある会社の社長様のところにお邪魔しました。お見立ては奥様とお嬢様でしたが、どうもご主人は洋服には興味が無い模様です。色々お勧めするのですが、試着することも面倒なようで、あれこれ奥様や私がお勧めすると、「いい洋服を着ても仕事はできん」と逆にお叱りを受けるようなことになりました。確かに「いい洋服を着ている」のと、「ビジネスにおいて優秀である」のとは結びつかないとは思います。結局は奥様がチョイスしたものをご購入頂いたわけなのですが。とても残念な気がしました。今でもビジネスでは成功を収めている方ですのが、名刺を首からぶら下げている訳ではありませんし、色々なところに出て判断をされる材料は顔ではなくて服装だと思います。今日のお客様の仰るように残念ながら正当なサービスを受けるには、その方が着用しているものがサービスを提供する方にとっては判断基準になっていることは間違いないからなのです。

ビジネスが成功し蓄えも沢山できれば、ステータスも上がり、色々な場所に出向いたり、色々な場面に遭遇することはあると思います。その時に的確に判断してもらうのは身なりだと思います。

これも単純にお金を掛ければいいとは思いません。品位も大切だと思います。言葉は悪いですが成金趣味になっても正当なサービスを受けられるかは分かりません。特に感性を大事にするご商売、デザイン関係などはある程度は個性が必要かも知れませんが、お悔やみの席でも人と違った格好をするのは如何なものかとも思います。

洋服をチョイスする時は自分の好みや流行も大切だとは思いますが、大切なのは自己主張ではなく、自己主張が相手に受け入れられるファッションであるかどうかと考えること。それが一番大切とは言いませんが、ポイントとして重要なのかも知れません。

最近は物を売ることだけがビジネスではありません。ヨーロッパのようにチップ制ではなくサービスを施したり、またそれを受けたりすることに慣れていない国ではありますが、今サービスがビジネスとして成り立つ世の中になってきております。それを施すのは機械ではなく人間なわけですから、より良いサービスを受ける為にも身なりは大切な道具(判断基準）になってきつつあるのは間違いのない事だと思います。

人は見た目より中身が大事。これは当たり前の事実でございます。ただ残念ながら一目で中身を判断できるほど神通力を持った人もいないと思います。中身を表現する為にも外見や服装も大事だと思います。今日そのお客様のお話とそして満足されている笑顔を見てつくづくそう思いました。お客様にはこのことをブログに書かせてもらうと、一言お断りを入れ文にさせて頂きました。

「人は見た目より中身が大事。でも中身を表現する為の服装はもっと大事。」

最後は商品で締めさせて頂きます(笑）新春のテレビなどを見ていると、ウィングカラーをノータイで着たり、タキシードをドレスダウンをした芸能人をテレビでよく見ます。
フォーマルアスコットタイ
写真のようにシルバー系の明るいアスコットをウィングカラーの中でちょっとしてみるのも新しい着こなしかも知れません。ウィングカラーもシャツの衿の一つ。今まではタキシードでしか着なかった衿でしたが、ヨーロッパではこの衿型を白の生地で作らず、色物の生地で作ってジャケットの下やブルゾンとコーディネートするのも流行のようです。フォーマル色のアスコットタイはこれから春先までのパーティーシーンにお使い頂ければと思います。￥８，４００－