昨日は国賓として来日中の中国の胡錦濤国家主席を歓迎する宮中晩餐(ばんさん)会が行われました。
朝もテレビでテリー伊藤氏がこのことについて話していましたが。確かに違和感のある晩餐会でした。と偉そうに晩餐会のことを批評している訳ではなく、天皇陛下がタキシードであったのに胡錦濤国家主席は濃紺のスーツに赤いネクタイでした。と言う洋服のことです。
テリー伊藤氏が言うには通常ならば、夜の正礼装の燕尾服となるところだが、略礼服のタキシードを着用していたと先ず指摘。
一般の方で燕尾服を着ると言う機会はほとんどないかも知れません。オーケストラの指揮者になるか、宮中晩餐会に出席するかノーベル賞などを受賞して同様に晩餐会に呼ばれるくらいのものです。タキシードが正礼装と勘違いされている方もいるかも知れませんが、本来であれば燕尾服があって、タキシードは略礼服であります。一般的な見分け方として、白い蝶ネクタイをしていれば燕尾服、黒い蝶ネクタイをしていればタキシードなのですが、昨晩の陛下は黒のダブルのタキシードに白のレギュラーカラーのシャツに黒い蝶ネクタイでありました。
WEB上の朝日新聞には「日本側の男性出席者の服装はタキシードだったが、中国側はダークスーツを着用した。」とだけ記載がありましたが、何故そのようになったかの記載はありませんでした。
テリー伊藤氏は憶測ではありますが、中国メディアを通じて中国全土に流れる映像を意識し、国内向けにタキシードは避け、スーツの着用にしたのではないか?と話しておりました。本当のことは分かりません。聞いてみたい気はしますけど。
国家のことですから、深くは話しませんけど。
これと同様なことが時々ございます。お客様から電話があり、「娘の結婚式でモーニングを着なくてはいけないのだけど、シャツはウィングカラーかい?」と。この場合は、決して自分がお婿さんな訳ではありませんから、目だってもいけません。ほとんどの新郎新婦の父親がモーニングを着ると思いますが、相手側に合わせて、同じような服を着れば良いかと思います。こういう場合も相手側がモーニングを着用で、自分はブラックスーツではバランスが悪いかと思います。
洋服は自分が着たいものを着るのが一番かと思いますが、式の付くものに関しては相手とのバランスや会の趣旨など自分が着たいということよりも優先しなくてはいけないことがあるかと思います。
書いていて思いましたが、書くと余計に胡錦濤国家主席をはじめ中国側は何故ダークスーツだったか知りたくなりました。ご存知の方いらっしゃいませんよね・・・
という事で本日は当店のウィングカラーのシャツのご紹介。インターネットでもウィングカラーの作成を承りました。ウィングカラーと言ってもサイズは普通のシャツと同様で、仕様が違うだけなので、ネットでのご注文も承っております。
ひだ胸のウィングカラーシャツで、フロントは比翼にしスタッツボタン(三つ釦)は着用しなくてもいいデザインにしてあります。釦は白蝶貝を使用し上品に。綿の100番手の生地ですと、通常のお仕立て上がり¥11,550-にプラス¥6,300-(ウィングカラー、とひだ胸の加工賃)でお作りすることができます。ベースの白のブロードの糸番手を上げると、ベースになる価格は変わりますが、加工賃は変わりません。最近は晩餐会ではありませんが、夕方からのレストランウェディングやパーティーなども流行のようです、機会がありましたら是非お誂え頂ければと思います。
通りすがりのものです
先日の宮中晩餐会での、中国側服装について、私も同じような疑問を持ちました。
結論から言えば、やはり政治的なものです。国体の違いという意味ですが。
10年前、江沢民が来日した際、天皇がブラック・タイで臨席した宮中晩餐会に、中国側は中山服(人民服)で出席しました。
その晩餐会で、江沢民は日本の歴史認識を批判し、日本国内の右派勢力に反感を買ったのですが、その余波で、週刊新潮が中国側の服装を「無礼」と批判しました。
外交儀礼として、国賓等を迎える公式晩餐会では、服装は正礼装とされています。たとえばアメリカでは、武官以外は夜会は燕尾服。武官は軍服の正装が正礼装とされています。
しかし、日本では、皇族以外は黒羽二重の五所紋も正礼装とされています。日本で最高の格式を持つ服装ですから当然といえば当然ですよね。
このように、外交儀礼上、正礼装とは、その国、その参加者の職業や地位で着る服装の中で、最も格式の高い服装と言う考え方なのです。
ここで思い出してください。中国は共産主義国家です。
文化大革命を経験した全体主義国家に、ブルジョア的、特別な意味合いを持つ正礼装という服装が存在したでしょうか。
国家元首の公式晩餐会と言っても、当時の中国側は中山服が彼らの正礼装の位置づけとなるのです。だから「無礼」という批判は的外れです。
今回の件も同じです。
西欧的感覚からすれば、ブラックタイでなければおかしいはずですが、中国側としては、現在はダークスーツが礼装という認識なのでしょう。赤のネクタイは五星紅旗の意味もあると思います。
経済成長著しい現在の中国で、ホワイトタイ、ブラックタイのパーティは行われていると思います。しかし、あくまでも中国は共産主義国家です。プライベートのパーティなどに胡錦濤がブラックタイで出ることはあるかもしれません。しかしそれは公式な場では用いられないでしょう。
私は日本側がブラックタイであることの方が興味があります。
おそらく、これこそ日本側のバランス感覚だと思います。
正礼装にしたら、やはり仰々しすぎると考えたのではないでしょうか。略礼装でも、礼装に違いはありませんので。
kinkodo
コメント有難うございます。
私の中途半端なブログの内容よりもはるかに分かりやすく納得ができる文面で思わずじっくりと読んでいました。
確かに仰るとおりだと思います。逆に言いますと、両国ともこのような服しか考えられないと言うほど微妙なバランス感覚での演出だったのだと思いました。
私のブログを読んで頂いている方も「とおりすがりのもの」さんのコメントを読んで深く理解して頂いたことだと思います。
本当にコメント有難うございました。
三井明人
お隣の富山県高岡市に15年ばかり転勤していたものです。金沢にこんなにシャレタ感覚のお店があるとはつゆ存じませんでした。現役時代に知りえていたならばシャツの十枚ぐらいオーダー出来たものをと残念な思いです。山梨県の山の中でスローライフをしております。同人誌で下手な文章を書いては暇をつぶしており、次回テーマの羊肉を勉強している途中で貴殿サイトに巡り合いました。宮中晩さん会ではいまだに羊の料理がメインデイシュです。金沢ニューグランドさんは元気ですか?宮さんの時代が懐かしいですネ。
kinkodo
三井明人さんコメント有難うございます。
以前はインターネットと言うもの無かったので、当店を知って頂くチャンスが無かったのかも知れません。今のインターネットに感謝しております。
スローフードにスローライフ、うらやましい限りでございます。インターネットで便利になりましたが、スピードは確実に速くなってきております。
金沢ニューグランドホテルさんはしっかり営業されていますよ。
金沢に来られる機会がありましたら是非お越し下さい。
コメント有難うございました。
ウエディングドレス
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