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早朝3時10分起床。前の日も当日の準備の為にバタバタとしていて就寝したのが10時半頃。勿論この時間に直ぐに寝れるわけではなく、寝ているか起きているか分からないような時間を過ごし。4時に自宅を出るために昨晩用意していたウエアを着こみ、神棚に今日のレースの無事完走を祈り榊の水を替えました。
トイレにいったり顔を洗い髭を剃ったりで早4時に。自宅から車でチームのメンバーの所により、片町の店まで。今回はバスをレンタルし大型免許を持っているチームのメンバーの運転で揖斐川に向かいます。私は香林坊でピックアップしてもらい金沢駅やインターまでの途中でメンバーを拾いながら高速に乗ります。
途中サービスエリアにてトイレ休憩。チームメイトと談笑しながら再度バスに乗り込みます。その時にアクシデント発生。あれ?私のiPhoneがない。とっさに思い出したのがトイレで用をたす時に便器の上の棚にiPhoneを置いたこと。慌てて他のメンバーのiPhoneを借りSAを検索そして電話。
「トイレにiPhone忘れてきたのですが」
「探してみますので、少しお待ちください・・・・」
「ありませんね・・・」
「一応お名前とお電話番号お聞かせ頂けますか」
「はいよろしくお願いいたします」
その後もう一度思い出すと、一緒に持っていたバッグの中に突っ込んだことを思い出し。。。すみませんありました。
チームのメンバーからかなり怒られましたが、もう一度SAに電話して見つかったことをお知らせし一件落着というか私の失態。果たして今日のレースは大丈夫なのだろうか?
途中のSAできつねうどんとオニギリを食べて、カーボローディング終了。スタートより3時間を切ってからの食事で胃の中で消化されないで残ってのスタートにならないかちょっと心配でしたが、バスに乗り込んで現地へ。
想像以上に渋滞で会場に着いたのは9時過ぎ。スタート10時でしたのでうろたえてましたが、昨年の珠洲ウルトラマラソンで知り合った揖斐町のランナーに「こっちですこっちです」と荷物を運んで貰って着替える場所へ。本当に有難いというか、ランナー仲間のホスピタリティに感謝し着替えをして表に出るもののチームのメンバーとは離れ離れ。
天気は相変わらずの雨。時々強くなります、先が思いやられますが気温は高め、手袋は無しでランパン・ランシャツ・アームウォーマーにゲータのみでスタート地点に向かいます。
ゼッケン510番は予想ゴール時間で決まるらしく私は3時間19分59秒での申告。このタイムだとAブロックからのスタートなのですが、チームメイトを探すためにウロウロしている間に既にAブロックはいっぱいしかも一旦整列したブロックが既にスタート地点に移動を始めてました。
これはまずいと慌ててAブロックの方に向かい、列の途中に割り込みましたがスタート地点から30メートルほど後方。不安がよぎります。スタート3分前慌ててGARMIN(GPS時計)をセットしますが、GPSが補足していない。手動でラップを取ることにし諦めます。
高橋尚子さん(Qちゃん)が高所作業車に乗って応援してくれています。「今日は寒いのでトイレなどに入ることもあると思いますが、急に止まったり走ったりすると脚が攣ることもあるので、止まる時はゆっくりと」とアドバイスがありなるほど・・・と思いスタートの号砲を待ちます。
カウントダウンがありスタート。案の定進みません。スタート地点を通過するまでは36秒でしたので、そんなにタイム的なロスはないものの、とにかく進みません。3時間20分切りを目指すと言いながらも密かに狙うタイムは3時間15分。となるとキロ4分半で走らなくてはいけないことになります。ここで止まっていると思っていたGPSがちゃんと作動していることを確認しホッとします。
近々のレースでは10キロを40分切っているし、ハーフは1時間27分台。ハーフにしても1キロ4分9秒のラップで走っているわけですから4分30秒は楽なはず。とにかくどのペースが自分にとって走りやすいスピードかを考えながら前の遅いランナーを抜きつつ進みます。ただやはり朝食が遅かったのかわずかに横腹が痛いのも感じ。立ち止まるほどではありませんが、痛みが和らいでくれること祈りながら走ります。
ゼッケンの番号が申告タイムと聞いていたので、私のゼッケン510よりも若い番号のランナーを見ながら、そして1000番以上のペースの遅いランナーを交わしながら前にすすみます。
3キロ地点で14分44秒。ようやくキロ5分のアベレージを超えます。ようやくある程度自分のペースで走れるようになり。ここから自分の感覚で走り始めます。
バスの中にドリンクを忘れてきて、スタート地点ではのどが渇いていたものの、一昨年のレースで4キロ地点で直ぐにエイドがあるのを知っていたので慌てませんでした。水でしたがコップ一杯を飲み干し安心しました。
前方にチームTを着たメンバーを見つけ並走。別の移動手段で揖斐川に入ったメンバーでした。スタート地点に全員が無事並べたかとにかく不安な状態でしたので、一緒に来たメンバーとは違うものの何となくほっとしました。フルマラソンは何がわるか分かりません。どこかで歩きが入るかも知れませんし、最終的には何分でゴールできるかはゴールしてみないと分かりません。チームメイトにどっちが先にゴールするか分からないけど頑張ろうと声をかけ先にすすみます。
GARMINのラップを毎回見過ごして今どれくらいのペースで走っているか分からない状態。5分は切って走っているのは分かりますが4分30秒で走っているかは分かりません。ただ周りのランナーもそこそこ速い気がします。
8キロ地点から本格的な上りに入ります。一昨年走った時のイメージよりも傾斜は強く感じはしませんが、ほぼ平地はない状態。まさにアップダウンです。上りが終われば下りがあるという感じ。ラップを時々確認しますが、4分30秒には程遠く4分50秒にはいかないものの4分40秒台。このまま行くと3時間20分切りも怪しいなぁと思いながら脚をできるだけ温存して走ります。
とにかく雨が強く、土砂降りのようになったり弱くなったり、しかし上がることはありませんでした。ただ幸いにも風はない。恐らく10キロ前後だったと思うのですが、道の真ん中にQちゃんが立って両手を広げています。「Qちゃん」と言いながら左手でハイタッチ。元気が出ます。
一昨年の倍返しだと臨んだ揖斐川ですが、一昨年折り返しの20キロで早くも痙攣の兆候があり30キロまで騙し騙し走ったもののそこからは歩き。
とにかく上り切り折り返しまでクリアしたいという気持ちもあり、積極的に攻められなかったのかも知れません。攣り防止としては走る前と20キロ地点で漢方を。そして塩サプリを投入。今回チームメイトの紹介で購入した「ここでジョミ」これがなかなか効いた。飲んだ瞬間から元気が出るのです。
さて、折り返しここからということで少しスピードを上げたつもり。20キロの通過タイムは1時間37分13秒。倍にして2キロ分足しても3時間20分を出てしまうことが分かります。ここから上げないと!
さぁ下り。スピードを上げますがそんなに上がらない。しかも下りだと思っていたけど上りもある。帰りも下り基調ではありますが、上りもあります。頑張ってはみるものの4分40秒を挟む展開。30秒には届きません。でもスパートにはまだ早い。とにかく下りも上りもピッチで走ります。
30キロも近くなり、なんとなくフルマラソンと言ってももう終わりなんだ10キロちょっと走ればゴール。42キロが短く感ずることも今回ありました。もうここまで持ったのだから脚が攣るようなことがないだろうし、脚が売り切れになるようなこともないと思い30キロ過ぎてからスパートをかけます。息が少し辛くなるようなペースまで上げます。
ここでトラブルが。息が苦しくなるので私は胸の詰まったウエアが嫌いなのです。だから胸の大きく開いたランシャツを着ているのですが何故か首元が苦しい。
あれ?何でだ?首元を下げて覗いてみると。首元に付いていないはずの「メーカータグ」が。
もしかしてこのランシャツ裏返し?マジ?え?後ろから見たら変?
ここから上げていかなくてはいけないのに、胸が詰まっている息が苦しくなったらどうしよ?そこで私は考えました。
着替えよう。
しかも走りながら。
先ずはウエストポーチをゆるめて腰の位置まで下げます。ランパンだけに引っかかるように。そしてクリオのパフォーマンスアップ ベルトを一旦外してそれも腰の位置にずらします。ランシャツはランパンの中に入れてあるので、ランシャツをランパンから出してそして脱ごうとします。
正直言ってレース中にランシャツを脱ぐ人がいるか?多分周りのランナーは驚くでしょう。しかしそんなことは言ってられません。
その時です。クリオのランベルトを落としてしまったのです。スタート時点でQちゃんが言ってました。急に止まると脚が攣りますよ。
その言葉を思い出しました。ゆっくりと走りを止め戻ってランベルトを拾いに戻ります。再度ランベルトを持って腰に巻きさぁ脱ごうとおもった時、左腕に激痛が走ります。昨年左の鎖骨を骨折してから、最近リハビリのように左肩を動かしてはいるのですが、ある角度に手を持って行くと激痛がするのです。
肩を抑えながら走ります。痛みは数秒で落ち着くのは知っていますからそのまま走り続けるのですが、もう着替えるのは諦めます。その際にゼッケンを止めているゼッケンホルダーが外れてしまいました。
ゼッケンの片側がめくれてしまい、ゼッケンが垂れてしまい私のナンバーが確認できません。これでは写真を撮られてもゼッケンで判断できない。しかも揖斐川マラソンは完走証を後日写真を添えて送られてくるのを知っていましたから、完走証に添付する写真が分からないのではないかと不安になりました。
もう全て諦めて、ランシャツの首元をぐっと力で押し下げて走ります。確か帰りには2回の上り坂があるはずなのですが、どれがその上り坂なのか分かりません。確かにダラダラと長く上がる坂はありますが、能登万葉の里マラソンの急坂ほどでもありません。また平になったり下りになったり。
途中の下り坂で作業をしていたおじさんがハイタッチを求めてくるのですが、通常は沿道から手を出すだけなのに、このおじさん道の真ん中まで出てきます。あなたそこ邪魔。と思いながら私が避ける形でハイタッチ(笑)しかしコースの至るところでこの雨の中町の人が出てきて応援をしてくれます。本当に有難い。できる限り御礼を言いながら走ります。
さぁあと10キロ。もう脚はどうなってもいいですラストスパート。そこから自分のゼッケンに近いランナーを抜いていきます。私のラップが急に上がったわけでもないのですが、みんな落ちてきたのだと思います。25キロから30キロまでのラップ23分16秒。30キロから35キロが24分10秒スパートかけているつもりが私も落ちている。でもランナーは抜けているので30キロ過ぎてセオリー通り皆脚が上がらなくなってきているのだと思います。
後半になるとエイドでも味噌汁があったり揖斐茶が出たり温かいものも提供してくれます。揖斐川のエイドは本当に優しく、ランナーが通過していくと声をかけてくれます。これはマラソンを成功させるための仕組みではなく、本当に町に根付いたマラソンという文化だと思います。金沢も2015年に金沢マラソンを開催しますが、仕組みは真似できても文化と言えるようにまでなるには相当の年月がかかると思います。
沿道には若い女性も手を上げてハイタッチを求めて?くれています。女性なら遠慮無くハイタッチを。雨で冷えきった身体ですので、ハイタッチしてくれる手が温かい(笑)
35キロ地点を通過するとあと7キロ。朝練の周回コース1周分。楽勝なはず。クリオのベルトを締め直し、もう一度ランシャツの胸元を押し下げ、力強く足で地面をたたく感じ。少しずつですが、更にランナーを拾えていっていると思います。私よりもゼッケンの若いランナーも。
来る時に渡った赤い橋を通り過ぎた辺りからハーフの遅いランナーが見えてきます。ほとんど歩いています。足を進めれば進めるほどその数は増えてきます。いったいこのランナーはハーフをどれだけのタイムで走っているのだ?と思いながら右に寄ったり左に寄ったりして交わしていきます。
その数はどんどん増えていきます。私は強く言いたい。いびがわマラソンは最近の都市型マラソンの7時間よりも制限時間の短い5時間半。ハーフはどれだけか知りませんが、苦しんで走れなくなって歩くのは良い。でもここで歩いているのは明らかに練習をしていないと思う。最近は誰もが参加できるように制限時間を長くとっているマラソンが多いのですが、逆に7時間かけて42キロ走るものでもないと思いますし、辛いと思います。フルマラソンは本当は誰もがチャレンジできるものではないと思います。しっかりと練習を積んで走りきれる人がチャレンジするものではないかと。
マラソンはスポーツです。練習をしてゴールした者のみが味わえる感動。失敗しても成功しても、そのレースに向けてしっかりと練習を積んでこそ楽しみがあるものだと思います。とその歩いてるランナーしかも歩きながら会話をしているランナーを見てそう思いました。そんないい加減な気持ちでエントリーしたのならば本当に走りたい人に権利を譲ってあげて欲しい。
さて、残り3キロほどになり河川敷に入ります。ここからが長い。しかもハーフのランナーが河川敷の狭い道の真ん中を歩いている。河川敷の両端は雨の影響で長く水たまりができている。歩いているのであれば端を歩いてほしい。私は必死で1秒でも早くゴールに着くために走っている。私と同じように河川敷の端を走っているフルのランナーを確認し、最後の数キロで何人も抜くことができました。多分そのランナーも同じことを考えていたと思います。歩くなら端を歩け。フルマラソンで4時間を切るようなランナーがもし走れなくなったらコースの外に出てストレッチをするか、コースの脇を歩いているはず。真ん中歩くランナーなんて一人もいませんよ。
残り1キロになります。右ふくらはぎに痛みを感じますが、もう少しだから痙攣がおきないように祈りながら走ります。河川敷が終わると向こう岸に渡る橋。この橋を渡り暫く行くとゴール。少しの上りがきつい。でも揖斐川の人が沢山応援してくれてます。最後の力を振り絞って坂を渡り、ゴールに向かいます。ここでもハーフのランナーを右に左によけながら、そしてゴールのフラッグが見えた時に前方に残り10キロくらいから抜きつ抜かれつだった黄色のランシャツランパンのランナーを確認。最後の力を振り絞って最後のコーナーを回った所で今日応援の為にわざわざ金沢から来てくれたチームメイトの美ジョガーからかけ声をかけられます。
かっこ良く手を上げたつもり。この時点でもなかなか良いランニングフォームで走っている(笑)
最後のゴール。この瞬間は決めていました。両腕を広げて笑顔でゴール。ただ今回はそれはできませんでした。ゴールの時にゼッケンが見えていないと完走証に写真が貼れないのではないかと思い。左手でゼッケンを広げ右手を上げてゴール。
出し切りました。もう一歩も走れません。GARMINを見ると3時間21分台を示していたと思います。
ヨロヨロ歩きながら女子高校生に大きなフィニッシャーズタオルを肩からかけて貰います。いびがわマラソンのホームページに記載がありましたが、今回からはタオルの質を上げましたとのこと。確かに生地が厚くなっている感じ。
ゴールから歩いてドリンクを貰い進みます。一昨年はここで両足が攣ってチームメイトに足を伸ばしてもらったのを覚えています。ただ今日はしゃがむにしてもそこは雨で水浸し、今しゃがんだら恐らくもう立てなくなるでしょう。シューズに記録を計る為のタグが付いているのですが、それを外してくれている女性の元まで歩いていき、私のも外してもらえますか?とお願いし順番を待ちます。しゃがんだら立てないと思うので。と話すと隣のランナーも「私もです」と笑顔で私の顔を見ます。私もそうだったかも知れませんが、そのランナーも完走した満足感でいっぱいの顔をしていました。
何とか歩いてタイムの速報を受取にいきます。
雨でぐちゃぐちゃですみません。
3時間21分53秒。ゼッケン510番でしたしそのゼッケンより若い番号313位でゴールしました。申告タイムより遅いのに順位が若いということは、やはり今日はコンディションは良くはなかったのではないかと思います。6千人のエントリーでしかも年齢区分無しの51歳でこの順位は頑張った方ではないかとも思います。
当日のランナーズアプデートの記録です。
後半もっと頑張って上げているつもりでしたが、前半後半ほぼイーブン。結果的には一番良い内容で終わったのかな?とも思います。
何とか着替えて、そしてチームメイトの帰りを待ちます。自己ベストを出したランナーそして、自己ベストではないもののこの難コースを歩かずに最後まで走りきって感激している仲間。
さて、お決まりの記念撮影。
時間がないので、いびがわマラソンの素晴らし設営の会場は堪能することはありませんでしたが、帰路に着きました。
チームフラッグで写真を撮るのを忘れていたので、途中のSAで写真撮影。その後金沢に戻ってから何人かで打ち上げをさせて頂きました。
なが~くそして充実した一日でした。有難うございました。
さて、今年最後は河北潟一周駅伝です。あと2週間あります。しっかりと身体を休ませて今年こそは優勝そしてできれば区間賞を狙っていきたいと思います。
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