お客様がご来店を頂きシャツ生地のことを説明する際に糸の細さの説明を致します。
シルクで作るシャツは最高でしょうけど、シルクはメンテナンスが大変。またシルクは蚕で作るので植物から作る綿の糸とは違い動物性タンパク質を含んでいますので、白の生地は段々と黄ばんできたりもします。
それで、扱いやすい綿素材をシャツの素材として使っているのだと思いますが、シルクの肌触りに近づけようと糸をどんどん細くし、肌触りの良いシャツを作ろうとシャツ生地も進化を遂げてきたのだと思います。
一般的に広く供給される生地はDavid&John Andreson(デビッド・アンド・ジョン アンダーソン)の200番手双糸の生地が一番細い糸を使い肌触りも最高とされていますが、現在当店で扱う生地の中にはその上の300番手という生地もあります。
300番手双糸の細いブルーのストライプ生地 David & John Anderson デビッド&ジョンアンダーソン社製 綿100%【お仕立て上がり¥56,000-】
それで、その番手というのを私もうまく説明ができないことが多く、逆に説明をされても分からないとは思うのですが、基本的にはその数値が多くなると糸が細くなるとご理解を頂ければと思います。
それで、私も忘れていたというか、たまたま自分で検索すると自分のブログにその糸の細さのことを過去に説明をしておりましたので、自分の備忘録という面もありますが、再度書かせて頂きます。
綿の細さは、綿1ポンドを引っ張り840ヤードまで伸ばしたものを1番手。その倍1680ヤードに伸ばしたものが2番手といいます。
100番手となると84000ヤード。となります。ちなみに1ヤードは0.9144メートル。1ポンドは453.592グラムです。
糸番手が上がると糸が細くはなりますが、何ミリだから何番手という表現はできないわけです。逆にそれだけ伸びる糸じゃないと細番手のものは作れませんし。
伸ばせる綿を超長綿と言い。エジプト綿や海島綿がそれになります。と言っても結局どれだけかはあまり分からない(笑)とにかく糸が細くなれば番手の数値も上がると覚えて頂ければm(_ _)m
ただし、それだけ糸が細いと芯の接着等も難しく、昔の生地であれば、生地が粗いので糊の入りもしっかりと入るので衿やカフスのパッカリング(浮き)などは出てこないのですが、高級番手になると浮きは出てくる可能性はありますので、ご理解を頂ければと思います。
ついでに今日はボタンのことも。シャツにはボタンが付いていて当たり前ですが、多くの場合はプラボタンだと思います。
当店は白蝶貝のボタンもご用意しておりますが、既製品の貝ボタン使用とうたっているシャツも多くは貝ボタン。
ボタンの形状は違いますが、正面から見たらほぼ同じ。
裏をひっくり返すと、右側は貝の表面が見えて色も付きザラザラした感じ。右側は高瀬貝という貝、左側は当店で扱うオーストラリア産の白蝶貝。白蝶貝も色んな白蝶貝(産地)がありますが、オーストラリア産は本当に色が綺麗で、裏も綺麗に磨いてあります。裏は見えないとは思いますが、裏まで綺麗。
価格は随分違います。かなり違うと言ってもいいかと。ちょっと今日はシャツの話をさせて頂きました。
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