どうして衿やカフスが縮むか?いや縮んだ状態でプレスするから縮むのです。

これはブログに書くよりも当店のホームページに書くような内容かとも思いますが、You Tubeのリンクを貼るのでこちらの方で。

最近多いのです。

シャツが縮むって。

よく聞くと最近クリーニング屋さんをかえたとか。

近所のクリーニング屋さんがなくなって大手のクリーニング屋さんに変えてから縮むようになったとか。

シャツが縮んでもお客様クリーニング屋さんには言わないですよね。

恐らくはクリーニング屋さんに言ってもシャツに問題があると言われるはずです。

しかし1枚100円前後で洗ってプレスまでして仕上げてくるわけですから、それは効率よくやらないとそのコストでは仕上がらないですし、機械を導入して枚数をこなさないと無理なんです。

ただ、私もクリーニング屋さんの中まで行ってどんな風にプレスをしているかは見たことがありません。

昔はクリーニング屋さんの前を通ると、ケーキ屋さんやお菓子やさんなどが厨房をガラス張りにして作っているところなどを見ることがあるように、おじさんがシャツにアイロンをかけているのが見えるようなクリーニング屋さんもありました。

今回クリーニング屋さんの様子をYou Tubeで検索すると。結構アップされているのです。


2017年投稿の映像なので少し古いですが、これからさほど変わっているとも思いません。冒頭の13秒くらいからの映像。水に濡れたシャツをプレス機にそのまま置いていきなりプレス機でプレスします。

そもそも「カッターシャツだけは機械でやった方が仕上がりが良い」なんてテロップでよく出す。

よくお客様に言うのは、縮んだのではなく、縮んだ状態でプレスをかけるから縮むのだと思います。と言ってます。

当たり前ですが、紙でも布でも水に入れたら縮みます。本来であればそれを伸ばしてプレスをかければ縮みは少ないと思います。この映像は私にとっても衝撃でした。

せめてプレス機でプレスする前に少しでいいから引っ張って!お願いだから。

そして本当に職人さんがしっかりとプレスをしている映像。機械じゃなくてもこんなに綺麗に仕上がるということをこちらの動画で。


2分20秒くらいのところでカフスをプレスしています。もう感動ものです。いやこれが普通かも知れないのに普通じゃない場合の方が多いと思います。

カフスの裏を軽くアイロンでならして、そして力を入れて引っ張ってからプレスをする。表は接着芯でくっついているので強い熱をかけると縮みが強い。逆に軽くプレスするだけで綺麗になります。だからこそ裏からしっかりとかける。

このブログを読んだ方でシャツのカフスの裏側をご覧になって頂ければ分かると思いますが、表は綺麗でも裏はシワになっていることが多いと思います。プレス機でかけ続けると表ばかりプレスで縮みますので、裏は縮まず表と裏の差が出来てシワになるわけです。

上のような仕上げをして頂ければそういうことはほとんどない。恐らくはシャツの寿命も倍近く伸びるでしょう。

そして2分10秒くらいから始まる衿のプレス。ちゃんと引っ張りながらかけています。これだと縮まないというか、縮んだ状態を解消してからプレスをかけています。

今このようなクリーニング屋さんがどんどん減ってきています。(シャツ屋も同様ですが)

世の中「SDGs」とか言っていますが、コストがかかってもしっかりとしたモノづくりとそれをメンテナンスする機能が続いていかないといけないと思った次第です。

今日は真面目なブログでした。

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