昨日の続きです。
その前にまだ頂いていないのですが、集合した時の写真。谷川真理さんのFBから拝借してきました。
前列の左から2番目。この他にも時間帯毎に写真も撮ったはずなのですが、まだ頂いていません。ちょっと首が埋まったような感じに見えますが、フリースのネックウォーマーを巻いています。実はこれは外して走るつもりだったのに、付けたままスタートしてしまったのですよね。
さて、遠くにスタート地点を見ながら、ゆっくりと歩きながら前に進みます。
スタートゲートを通り、右上に小池百合子知事を見ながらスタート。ペースセッターの仲間二人と兎に角一キロ地点までのラップを確認します。
一人はGPSであと二人は距離表示でラップをとっていきます。
1キロの通過が5分45秒。混雑していますから仕方がありません。
走りながらどうする?と打ち合わせをします。序盤はずっと下りなので、当然スピードが出ます。この東京マラソンの攻略法は本当に人それぞれで、前半の下りは気持ちよくスピードを上げた方がいいという人。そこである程度のタイムを稼ぐという方法。この方法を良しとする人は少ないとは思いますが、このような攻め方をする人もいます。
もう一つは下り坂だけど自重してスピードを落とす。後半にダメージがくるから。という人もいます。
ただ、ネットとグロスの差を想定5分と考えていたところ、8分もかかったわけですから、そこを埋めなくてはいけません。
あと、ジャスト4時間ではなく、少しは余裕も欲しいと思います。そこで3人で話して1キロ5分34秒設定のところ5分30秒で行くことにしました。ただ前半下り坂で多少スピードが上がっても急に落としたりはしないようにと。
2キロ目もまだ混雑していたのか5分36秒、3キロ目は5分18秒まで上がりました。そこから10キロ辺りまでは多少の前後はありますが、5分30秒を切るペースで走ります。
前半多少速くても、後半上げるよりは、レースに参加している人も安心して走れるだろうと思い、5分30秒で走れば、30キロ地点で120秒。これでも3分消化できないわけで、前半の下り坂を利用して多少スピードを上げても30キロまでに3分をなんとか消化したいと相談しました。
Twitterのフォロワーさんがコース途中で撮ってくれたもの。Tシャツの中にネックウォーマーが埋まっています。おそらくは25キロ過ぎ辺りでネックウォーマーを外したと思うのですが、キャプを取って脱がなくてはいけなかったので大変でした。
外したものをどうしようかと考えましたが、Tシャツの下にウエストに巻いていたフィトレースベルト。こういうの。
チームメンバーに教えてもらったのですが、スマホも入り揺れないですし安定していて使いやすいものでした。この間に挟み込むようにしました。
3万8千人の内1万3千人が外国人のエントリーということで、兎に角外国人が多い。上の写真を見て頂いてもかなり写り込んでいるのが分かると思います。
東京ですので、道幅は広いのですが、兎に角人が多いので狭いのです。昨年自分のレースで東京マラソンを走った時はグロスで3時間14分台でしたので、こんなに人はいませんでしたし、給水もスムーズでしたが、流石に4時間になるとランナーも密です。
上の写真を見て頂ければ分かると思いますが、3人の内の2人は道路の左端を割りと走っていたので、私はなるべく中央を走ろうと心がけました。
どの人にも風船が見えやすいように。ただ前が詰まると他の2人と差が開いてしまい、前のランナーをペースセッターとして無理やり抜かすのもどうかと思ってました。
二日前のブログで接骨院でテーピングをしてもらっている写真をアップしていますが、実は17キロ目辺りからもう左の太ももの外側に痛みを感ずるようになりました。膝への違和感はその時はありません。まずいな・・・42キロ持つかな・・・と思いながら痛みがどこかで軽減することもあるかと思い足を進めます。
確か25キロ辺りで、3分のビハインドを消化できたと思って、他のペースセッターに帳尻あったと言ったのですが、実はスタート時のミスで私の時計は1分早くなっているのを忘れていました。
2人には私の勘違い申し訳ないと言って、残りまだ30秒ロスがあることを確認し。兎に角30キロまでは5分30秒で走ることを確認しました。
やはりかなりランナーから聞かれます。何度も何度も、どんなペースで走るかって、また走っているかって。設定は5分34秒だったけど、8分のロスがあったので、今5分30秒で30キロまで走っていると。
外国人にも聞かれました。その時はネットタイム3:52、グロスタイム4アワーズ、アベレージペース5:30と喋るようにしました。
しかし、練習でも5分台で走ることがないので、毎回4分30秒と言ってしまい、驚かれたり慌てて訂正したり。
途中でスマホを出して私の写真を撮る人もいたので、手を上げて笑顔で応えるようにもしました。半分過ぎるとアップダウンも多少あるので、手を振って上りましょう。頂上まで来ました。と声を掛けて進みます。
頼む脚よもってくれ。
恐らく29キロ地点辺りだったと思うのですが、後ろから私の肩を叩く人がいて、私の横を並走するのはロンドンから来たAkram Shalabi。そうこの人。
今5分半で走っていることを伝えると、彼の時計は5分29秒だと返ってきました。勿論英語で。
30キロ手前で、他のランナーに30キロ以降も5分半で走るのか?と聞かれました。設定は5分34秒でも、残り12キロ4秒早く走っても48秒。それくらいは余裕を持ちたいのでその通りに走ることを伝えます。
脚は痛いものの今年は昨年自分が走った時よりも景色を見る余裕はありました。まだちゃんと設定ペースの5分30秒で走れてますし、2回目なのでコースがある程度分かっていることもあります。
数寄屋橋の交差点から日比谷通りに折り返しに入る直前、残り7キロくらいの所で、私がいつも思っていることをランナーに伝えました。「今までしんどい練習重ねてきた。最後までやりきりましょう、残り7キロ」と声をかけます。
4時間のリーダーのアシックスランニングクラブの川崎さんが、私の斜め前に、その横にイギリスから来たペースセッター、そして数メートル横に私がほぼ一直線となりました。その先には今日調子の良かった、今日の為に函館から来られた平野さんが、20メートルほど先だったと思いますが走っています。
金沢マラソンでペースセッターをやった時も後半やはりペースセッターもバラけてくるのです。最初は数名がほぼ一直線で横になって走っているのですが、後半数キロになるとちょっと早く行く人とそこから数メートル遅れるペースセッターと。
その時にリーダーはランナーに「あの風船とこの風船の間に入って!絶対にサブフォーできるか!」とランナーに声を掛けるのです。なるほどこういう声掛けをすればいいのだと勉強になりました。
言葉は悪いけど猟犬が羊を囲って走らせているような感じ。でもその中に入ってさえいれば間違いなくサブフォーできる。
ラスト数キロになるとランナーが何人か声を掛けてくれるし、私も声を掛けました。
女性のランナーからは「心折れかかっていたのですが、助かりました。脚は大丈夫です。サブフォーできます」とか。既に息の荒いランナーにも声をかけました。「残り2キロ。ここまで来たらやりましょう!」きついながらも返事もしてきました。
私は自分の脚がここまで持ってくれたことで、アドレナリンも出て最高潮。
最後の1キロ丸の内仲通りの石畳に入りました。残り1キロ。5分半で走ってもまだ余裕があります。リーダーは先に行きましたが、私は少しスピードを緩めて、後ろにいるランナーに声を掛けます。
写真見てもそうですが、なんか喋ってます。
「1秒でも速く!一秒でもタイムを縮めましょう。」声を掛けてもランナーもいっぱいいっぱいなのでスピード上がりません。となりの大きな身体の外国人ランナーもいっぱいいっぱいな感じでした。
写真を撮ってくれた方に声を掛けられて。
この時本当に嬉しかったことが観客の中から私に向けて「ペーサーお疲れさん」って言ってくれました。今思い出しても泣きそうです。本当にこの言葉に癒やされました。こちらこそ有難うございました。と言いたいです。沢山の声援本当に有難うございます。このレースの中で一番嬉しい瞬間でした。
私の友人が特等席でカメラを持ってくれてました。
先にゴール地点に向かうリーダーとイギリス人ペースセッター。
そして私はその直後にゴールを目指して。
ここからは連写で。
上の写真で分かって頂けるかと思います。私が仕事をしている証拠。ゴールを指さして時計を見ながらカウントダウンしていたと思います。恐らくはこの辺りで1分切るくらいかと。
ラスト直線に入ってゲートの時計を確認してランナーに声掛けを。まだ少し時間に余裕があったので、あと数十メートルの所で後ろを振り返ってあと20秒というと、何人かがダッシュしてくれたと思います。
自分も4時間で入らないとと思い、ゲートの時計を見ながらゴールしましたが、恐らくは4時間1秒か2秒になったかと思います。
ゴール後、おかげで4時間切れました。という声や、外国人女性が拳を私の方に突き出してきたので、私の拳と合わせたりと、ランナーからも喜ばれて最高の瞬間を得ることができました。
ただ私の脚はその時点で終わってました。ペースセッターの控え用のテントまで行き、椅子に座ってテーピングを外した途端にまともに歩けなくなっていました。足を引きずってトイレまで。
そしてテント内で撮って貰った写真がこの一枚。
やり切りました。
少なくとも出走ランナー3万8000部は印刷されたであろうパンフレットに。
名前も載せて頂きました。
もう結構ボロボロになってしまいましたが。
名前の入ったゼッケンも宝物に。
昨日は商店街のネット配信スクランブルナイトでもなぜか花束を頂いたり。
ちゃんと自宅で飾りました。
そしてチームメンバーからは。
直ぐに頂きました。
実は翌日足が曲がらなくなり、出勤前に直ぐにドクターランナーとして同じ東京マラソンを走られた、みひらRクリニックの先生のところで受診。
最悪でした。水溜まってまして、そして水抜きの注射をしてもらい、炎症を抑えるための注射も。
そして2日経った今も。
正直昨年から色んな幸運も続き、マスターズの駅伝の石川県代表にもなったし、東京マラソンのペースセッターにもなったし、もう走れなくなっても仕方がないな。と思っていったのですが。
骨も大丈夫。半月板も大丈夫。まだ走れると言われてしまったので、暫く休んでまた走りたいと思います。
来年も東京マラソンのペースセッターやらせてくれないかな?今度はもっと準備をして万全な体調で臨めればと思っています。
東京マラソン有難うございました。
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