先日取り上げて頂いた新聞の記事。
「毎回登場、誇らしい」 片町・金港堂が製作 「らんまん」登場人物のシャツ
この記事の中で、「同店のシャツは袖のボタンを通す穴が横に開いている特徴があり、一目で分かったという。」という記載があり。これってなんのこっちゃ?と思っている人も多いと思います。記者にはちゃんと説明しましたが、この文章を読んで分かった人はほぼいないかと。
この写真をご覧になって頂ければと思うのですが。
特別リクエストがなければ、当店のシャツの剣ボロと言われる部分。カフスから袖に向けて付けられているパーツですが、ここにもボタンが付いていて、このボタンのボタンホールが当店の場合はこのように開けられています。
一般的にはほぼほぼ9割くらいは開いている方向が90度違うわけです。なぜこのようにボタンホールを開けているかというと、このボタンを止める時は上の写真のように肘を曲げて止めるわけです。となるとこの開け方の方がボタンは通しやすいと思うのです。もし肘を上げてボタンを止める場合。このボタンホールの開け方を横とした場合90度違う開け方を縦とすると縦に開けるとボタンを止める場合に手首を捻らなくてはいけなくなります。
ただ、このような開け方の場合はボタンホールの巾の分だけ剣ボロの巾を広く取らなくてはいけません。腕が細いシルエットの場合は少しアンバランスに見える可能性もあります。特別リクエストがなかった場合は当店の仕様でお作りしますが、ほぼ見本シャツを預かっての制作の場合は穴の角度が90度違いますので、基本的には見本シャツの準じます。
なぜボタンホールが当店の仕様とは違う場合が多いかは分かりません。ただ考えられるのは流通しているシャツの95%以上が既製品だと思います。既製品の場合に袖の長さが長かったり短かったり。長い場合は、カフスを外し、この剣ボロも外して袖口を作り直します。その場合、当店の仕様のように横に開いていた場合には剣ボロが取り外しにくくなることは否めません。当店の場合はそれでも外しますが。そもそもオーダーの場合は袖の長さを調整する必要がないので、どの開け方でも問題はないのですが。
ちょっと新聞のこの書き方だけ気になったので、紙面に出て数日経ってはいますが、ブログに書かせて頂きました。
ということで本日の記事。じゃなくって、生地。
起毛素材は真っ黒もございます。昨年までは恐らくご紹介できていなかったのではないかと思います。春にも言いましたが、黒のシャツは本当に便利な色合いです。特に秋冬は。
NO-10157240 ブラックの起毛生地 SOMELOS(ソメロス)社製生地 ポルトガル 綿100% お仕立て上がり23,100円(税込)です。
ご注文お待ち申し上げております。
↓ブログランキングクリック宜しくお願い致します。
↑ブログランキングのバナーのクリックをお願いします。
コメント