「便利さが進む時代に、接客の大切さを見直す」

昨日もインバウンドでメキシコからのお客様がいらっしゃった話をしましたが、最近感じることがあります。

多くの外国人観光客が店内にご来店いただいています。今日も何組かの方がいらっしゃいましたが、先ほど入店された外国人男性の4人組について少しお話します。オリンピックなどで見慣れてきたかもしれませんが、腕に大きなタトゥーを入れ、屈強な身体をした男性たちです。

「サイズがないかもしれないな...」と思いつつ、彼らが店内を回るのを見ていました。入店時には「ハイ!」と元気に声をかけてくれ、退店時には「サンキュー」と言い、中の一人は私に手を振ってくれました。

外国人観光客の多くは、入店時にも声をかけてくれますし、退店時にもほとんどの方が「サンキュー」と挨拶をしてくれます。

その直後に若い男女のカップルが来店しました。二人で何か話しながら「シンプルなのがいいよね」と言い、同じように店内を一周し、何事もなかったかのように静かに出ていきました。

日本人のお客様、特に若い方は、だいたいそんな感じです。これは責めているわけではなく、日本の商環境がそうなっているのかもしれないと感じています。大きな商業施設に入ると店員さんが「いらっしゃいませ」と声をかけますが、私自身も大きな商業施設では「こんにちは」と声をかけることは少ないです。

若い方々は、当店のような小さな専門店に入る機会が少ないため、大きな商業施設と同じ感覚で入店し、同じように退店するのかもしれません。

海外には最近行っていませんが、海外の店舗ではまだ人と人が接する形のお店が多い印象があります。専門店に入ることに慣れており、入店時に声をかけ、退店時に挨拶をするのが当たり前の習慣として根付いているのでしょう。

今では飲食店に入ると、タッチパネルでメニューを選び、料理を運んでくるのはロボットというお店が増えています。だからこそ、逆に丁寧な接客ができるお店の価値は高まっていくと思いますが、お客様の側がそれを当たり前と感じるようになると、ますます会話が減っていくのではないかと感じています。

ふと思いついたのは、当店のホームページにアクセスすると「いらっしゃいませ」と音声が流れるようにすることですが、「うざったいですよね」と思って止めました。

当店のようにオーダーシャツをネット販売する場合、メールのやり取りが何度か発生します。Amazonのように商品を見てすぐにカートに入れてポチッと購入するだけで、どこから商品が送られてくるかさえ気にしない販売方式とは異なり、当店では接客が存在しています。

便利になっていくのは、ある意味で人手不足や少子化が原因でもあると思いますが、この先、日本は大丈夫かと、外国人観光客を見て考えが広がりました。

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ツヤツヤの生地です。NO-719 白のサテンの光沢あり生地ドレッシーに。 イタリア トーマスメイソン社製生地 綿100%

生地だけアップすれば売れるというわけではありません。ブログにこんなことを書きましたが、ブログを書き始めた理由は、完成していないものを販売するためであり、このブログが私の一つの接客でもあります。

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